株価と時価総額の関係
株価が2倍になるということは、時価総額も同様に2倍になることを意味します。たとえば、時価総額が1兆円の企業が2兆円に達するためには、単に営業利益が2倍になるだけでは足りません。劇的な営業利益の伸びや、独占的な特許の取得、革命的な新商品の開発など、複数の要因が重ならなければ、時価総額が1兆円も動くのは容易ではありません。特にメタやマイクロソフト、アマゾンのような大規模企業では、時価総額が1兆円増えることはあるにせよ、2倍になることは規模が大きいほど難しくなります。
日本株と値幅制限
また、悲しいかな、日本株には値幅制限があるため、1日や2日で株価が2倍になることは基本的に不可能です。
1円の株価が2円になることはありますが、玄人でもヤケド必至ですので、絶対にオススメしません。
さてさて、本題の株価が2倍になりやすい銘柄とは
それでも、株価が2倍になりやすい銘柄は存在します。短期的なレンジで見ると、本当にごく少数ですが。
しつこいですが、こうした銘柄で高いリターンを期待できるということは、一定のリスクを取る必要があることも事実です。
たとえば、Yahoo!ファイナンスの値上がり率を確認すると、1日で25%上昇といった驚異的な数字を記録する銘柄が見られます。
いわゆる低位株の特徴(毛嫌いしないで、知れば知るほど面白いですよ)
(詳しい方は予想がついていたかもしれませんが)こうした株は、低位株と呼ばれ、1単元あたりの株価が低く、時価総額が非常に小さい企業が多いです。これらの企業が新しいプロダクトの特許を取得するなどの成功を収めた場合、株価が急騰します。値幅制限はあるものの、場合によっては4日ほどで株価が2倍になることもあります。
例えば、2024年8月1日の値上がり率ランキングを見てみましょう。
こちらは2024年8月1日の値上がり率ランキングです。注目すべきは、1位のオンコセラピーサイエンス社です。同日付けでプレスリリースが一件のみあり、その内容は「第三者割当による第36回新株予約権(行使価額修正条項付)の月間行使状況に関するお知らせ」です。タイトル通り、ストックオプションの行使状況についての報告にすぎません。
低位株の特性と株価の急上昇
このような状況にも関わらず、同社の株価は25%も上昇しています。数日後には100円を狙える可能性もありますが、これはあくまで2倍になる可能性について論じているものであり、買いを推奨するものではありません。このような動きが低位株の特徴です。
オンコセラピーサイエンス社の、株価急上昇の背景
さらにチャートを確認すると、5月23日以降、株価が急激に上昇しています。この時点から計算すると、株価はすでに3倍以上になっています。時価総額が小さい銘柄は、少ない買い需要でも大きく伸びやすいのが特徴です。
詳細は言えないのですが、出来高を見ると、このころからぐっと伸びているので、出来高とIRの相関を考えると意外と仕込みやすいと言えるかもしれません。
効率的な銘柄選びの重要性
当たり前の結びになってしまうのですが、このような銘柄を効率よく見つけられることが、投資において重要なスキルとなります。